川勝知事への要望書「港湾におけるヒアリ等特定外来生物対策の推進について」提出

                                        平成29年8月30日
静岡県知事 川勝平太 様
                                        自民改革会議
                                        代   表  中沢公彦
                                        筆頭副代表  和田篤夫
                                        政調会長  相坂摂治

 
            港湾におけるヒアリ等特定外来生物対策の推進について


港湾は、本県経済の発展、県民生活の充実を支える海の玄関口であり、コンテナターミナルは、その物流の基地として、輸出入など、本県の産業振興を担っている。
 その中心となる清水港のコンテナターミナルで、7月から3回、特定外来生物であるアカカミアリが確認されており、捕獲トラップによる実態調査を継続して講じていると聞いている。
 そうした中で、8月27日に、全国15事例目となる特定外来生物のヒアリが、清水港新興津コンテナターミナル内に設置した捕獲トラップから見つかった。
さらに、8月28日の現地調査では、コンテナターミナル内の舗装の割れ目、雑草等が生育した隙間から、特定外来生物の疑いのある数百匹のアリが発見されている。
ヒアリは、強い攻撃性と毒を持ち、刺されると激しい痛みを感じ、体質によってはアナフィラキシー・ショックを起こす可能性があるなど、危険性が高いため、早急に、防除対策の更なる充実・強化が不可欠である。
 特定外来生物の防除対策は、環境省が主体となって実施しているが、一旦、コンテナターミナルで人的被害が発生すれば、円滑な物流機能を阻害する大きな要因となることから、港湾管理者としても、コンテナターミナル内で作業を行う荷役事業者等が安心して業務に従事し、確実に貨物を届けることができる環境を整えることが重要である。
そのため、環境省と協力・連携して、防除対策を実施していくとともに、県としても、緊急対策を実施していくことの重要性から、下記事項について要望する。

                         記

一 国際コンテナ貨物を扱う清水港や御前崎港内で、緊急に、特定外来生物
  の定着防止を図るための適切な対策を実施すること。

二 環境省が実施する調査及び防除対策の実施に当たっては、的確な対応が
  できるよう緊密な連携や協力を図ること。