知事申し入れ『2020東京オリンピックの有観客での開催に関し新型コロナウイルス感染症対策の徹底を求める緊急要請』

                                  令和3年7月13日
静岡県知事 川勝平太殿
                                   自民改革会議
                                   代  表 野崎正蔵
                                   副代表 佐地茂人
                                   政調会長 木内 満



2020東京オリンピックの有観客での開催に関し新型コロナウイルス感染症対策の徹底を求める緊急要請





 7月23日に開会を迎える2020東京オリンピックの静岡県における自転車競技の開催に関し、現在静岡県は「有観客」での開催方針を示している。1都3県での緊急事態宣言が発令されている状況下での静岡県の「有観客」で開催決定の経緯は7月8日のIOC、JOC、組織委員会、東京都、国の五者会議で採択された共同ステートメントの「それぞれの地域の状況を踏まえ、首長と協議の上、具体的な措置を決める」とされた方針に基づき、急きょ深夜に開催された関係自治体等連絡協議会において県より「有観客」での方針を表明したもので、静岡県の主体的判断に基づき組織委員会等へ「有観客」での開催方針を示したと承知している。
我が会派は「有観客」での開催を是とする判断に関して十分な検討や県民への説明がなされていないとの問題意識を有しており、適切に新型コロナ感染症対策に留意した開催となるよう警鐘を鳴らすと共に、2020東京オリンピックの開催に関し以下の点に良く留意し新型コロナウイルス感染症対策の徹底及び県民への説明を求めることを強く知事に要請する。
 
1.茨城県は「首都圏からの人流が来ることは、県民理解が得られない」とし
  て「無観客」とする開催方針を示しているが、静岡県に関しても首都圏か
  らの人流増加に関する懸念は同様であり、静岡県内の感染状況のみをも
  って「有観客」での開催を是とする判断は出来ないものと承知している。
  1都3県の緊急事態宣言下であることを考慮した新型コロナウイルス感
  染症対策の徹底および、「有観客」での開催を是とする根拠及び具体的対
  策について県民に理解を求めるべきである。

2.7月8日に開催されたオリパラ自転車競技(トラック・MTB)医療救護
  体制等調整会議において、行動制限がない大会関係者の動向についての
  懸念や、コロナ陽性患者の受入体制が確保出来ていないことへの懸念等
  が地域の医療関係者から示されており、地域医療との連携が十分でない。
  そもそも、本会議は一昨年の9月以来の開催であり、組織委員会、県、医
  療関係者の連携が十分に行えるか大きな疑問があり、現場の医療関係者
  の声に耳を傾け1都3県の緊急事態宣言下での開催に対応した医療救護
  体制の確立を急ぐべきである。